この頃、伊集院 静 氏の本を立て続けに読んでいる。
なぜか元気をもらえる。
大人の流儀、無頼のススメ、いろいろあった人へ、許す力、等など。
そして今朝、読み終わったのが「なぎさホテル」
ぼくは、作家自身が体験した事柄を物語にして綴った本が好きなようだ。
この本を読んで、この嗜好は確実なものとなった。
沢木耕太郎の「深夜特急」も第一便から第三便まで凄いスピードで読破した。
それにしても7年間もホテルに逗留するってどんな感じなのでしょう。
なぎさホテル
逗子に実在したホテルです。
今はファミリーレストランになっているそうです。
一度、冬の静かな海を部屋の窓から眺めたかったな。
ストーリーについては、
ボク個人の感じ方になってしまうので
アマゾン先生の解説で
逗子なぎさホテルを舞台に綴った自伝的随想
「私が作家として何らかの仕事を続けられて来たのは、
あのホテルで過ごした時間のお陰ではなかったか、と思うことがある」
伊集院氏が作家としてデビューする前から
数年間にわたり暮らしていた伝説の「逗子なぎさホテル」。
湘南海岸に建ち、クラシックホテルとして名高かった名門ホテルも、
平成元年に幕を閉じ、いまは跡形もない。
東京での生活に疲れ、人生に絶望した時、
ふとしたきっかけでこのホテルに住むことになった私。
そのいきさつから、作家デビューしていく過程、
宿泊代を取らずに支えてくれた I 支配人のこと、
ホテルで出逢った不思議な女性や人々との心温まる交流など、
作家を生業としていくまでの苦悩や青春の日々が綴られている。
全てを静かに受け入れてくれるホテルを舞台に
「夢のような時間」の中で若き日の私が感じたものは何だったのか。
これまで描かれることのなかった青春の日々、
彷徨しながらも大人の男へと歩んでいくひとりの青年の姿が、
鮮やかに浮かびあがってくる。
以前から交流のあった写真家・宮澤正明氏が
ホテル取り壊し直前に撮影していたモノクロームの秘蔵写真をふんだんに織り交ぜながら、
まさに幻の「夢の中のホテル」が時代を超えて蘇る。
素敵な本です。
みなさんも読んでみて下さい。
Shinji Omiya.